先日、ネットフリックスは2022年第1四半期の会員数が約20万人減少したことを発表しました。
第2四半期には有料会員が200万人減る見通しとなるなど、ニュースやSNSでも話題となっています。
また業績を発表した後の会見では、以前は否定していた広告付きの低価格プランの計画が発表されました。
Netflixが広告付きの低価格プランを発表
最高経営責任者(CEO)のリード・ヘイスティングス氏は会見で「私が広告システムの複雑さに反対していることはご存じの通りだが、私は消費者の選択を尊重する人間でもある。広告に寛容で、低価格のサービスを求める消費者の要望を受け入れるのは非常に理にかなっている」と広告付きプランの導入へ初めて前向きな姿勢を示しました。
現在、ネットフリックスの利用料金は最低でも990円から、HDで視聴したい場合は1,490円からとなっています。
Hulu、Amazonプライムビデオ、Disney+なども月額500~1,000円ほどですが、HD画質で見ることを考えるとネットフリックスが割高に感じられます。
広告付き低価格プランが導入されれば、加入者の増加は十分見込めるでしょう。
広告付き低価格プランの導入はいつから?
気になる広告付き低価格プランの導入時期ですが、1~2年以上先になるとのこと。
ただヘイスティングス氏は、「広告つきプランはおそらく1~2年の間には提供できないだろう」と述べ、「短期的な解決策ではない」とした。ひとたび広告つきプランを導入すれば、そこで満足するユーザー層が必ず出てくることになるが、同氏は「われわれは、おそらく今のままでもかなり満足している大きなインストールベースを持っており、広告導入のボリュームについては数年かけて段階的に増やしていくことになるだろう」と述べている。
引用元:PHILEWEB
Disney+も広告付き低価格プランを導入予定
日本でも加入者が増えてきているDisney+でも、広告付きの低価格プランの導入が決定しています。
北米では年内に開始予定となっていて、日本を含むその他の地域は2023年から徐々に導入されるそう。
ディズニーは広告付き低価格プランを導入する理由について、下記のように語っています。
ディズニー・メディア&エンターテイメント・ディストリビューションの会長のカリーム・ダニエルは、「低価格のプランの導入によって、より幅広い視聴者がDisney+にアクセスしやすくなることは、誰にとってもメリットがあります。消費者にも、広告主にも、物語を語る私たちにもです」と述べている。
引用元:IGN Japan
「広告主はより幅広い視聴者にアピールすることができ、物語を語る私たちはより多くのファンや家庭に素晴らしい作品を提供することができるのです」
アカウント共有したい人向けのプランもテスト中
ネットフリックスは会員数減少の理由のひとつとして、複数の世帯がアカウントを共有して利用していることを挙げています。
利用者の増加に伴って、このアカウント共有が大きな問題になっていると語っています。
この問題への対応策として、アカウントを共有する利用者から追加収入を得る方法を模索しているとのこと。
海外サイトのMacRumorsによれば、追加料金を支払うことで同居している家族以外の2人とアカウントを共有できるそうです。
In Netflix’s current test markets of Chile, Costa Rica, and Peru, customers can pay an extra fee to share their accounts with two people outside of their household.
引用元:MacRumors
すでに南米のチリ、コスタリカ、ペルーでは試験的に導入が始まっており、追加料金は複数アカウントを別で契約するよりも数百円ほど安くなるということです。
現在同居していない家族とそれぞれ別で契約している方にはうれしいプランになりそう。
今年1月に行われた北米での値上げによって、アメリカとカナダでは月額が最も高いストリーミングサービスとなっていたネットフリックス。
上記の広告付き低価格プランやアカウント共有プランなども含め、今後の動きが気になるところ。
今回話題となった会員数減少の問題によって、日本の値上げもまだ先になる…かもしれません。