2022年10月28日に配信開始されたNetflixオリジナル映画「西部戦線異状なし」の感想を書いていきます。
多少のネタバレ注意です
Netflix リメイク版『西部戦線異状なし』作品情報
1930年にアメリカで公開され、、第3回米国アカデミー賞最優秀作品賞、および最優秀監督賞を受賞した同名映画のリメイク版。
舞台は第一次世界大戦の西部戦線。ドイツ軍兵士パウルは仲間たちと祖国のために戦おうと意気揚々と戦地に赴くが、最前線の想像もできないような現実を目の前に、絶望と恐怖に落ちていく。
- 原作:エーリヒ・マリア・レマルク作の長編戦争小説。
- 過去作:1930年にアメリカで映画化。1979年にTV版でもリメイクされているが、映画リメイクはNetflix配信が初。
- 個人的ジャンル:戦争の恐怖を改めて思い知らされる最高の反戦映画
- 時間:2時間28分
主演:フェリックス・カマーラー
Netflix リメイク版『西部戦線異状なし』の評価・感想
面白いと言うには語弊のある本当に良い反戦映画
感想を一言で言うなら「この映画、めっちゃおもしろかった!!見た方がいいよ」と言いたいけど、内容的に「おもしろい」は言いたくない。 それほど良かった戦争(反戦)映画でした。
絶対に見た方がいい!とオススメできます。
ちなみに原作も知らないし、1930年に公開された(90年も前)映画も見た事はありません。
映画の前評判ニュースを見てると、戦争映画⇒反戦映画と書いているのが見受けられ「??」と思っていたのですが、見て納得。
なんとなく「ながら見」するつもりだったのが、2時間28分という長い時間を飽きる事なく見てしまいました。
反戦映画という事から、政治的なやりとりがメインだと思う人もいるかもしれませんが、そんな事はなくメインの舞台は戦場。かなりどぎつい戦闘シーンもあります。
後、主人公パウル役の俳優さんの演技が秀逸すぎる。。ファンになりました。
選択肢の無い兵士たち
映画内で特に印象的だったのが、やはり戦闘シーン。
銃撃の雨の中、ほぼ死ぬのが分かっている状態で、命令が出れば、ただただ前に走るしか選択肢の無い歩兵たちの様子は本当に恐怖と絶望感を覚えました。
重戦車・火炎放射器と、とんでもない兵器を前に突撃していく歩兵たちのシーンもありますが、ヒーロー大活躍的なものではなく、絶望の中の戦闘です。
銃で撃つのとは違い、主人公が相手兵士にナイフを突き刺すシーンもあるのですが、戦場での殺し合いは「敵味方」では無く、「選択肢の無い人対人」が生き残るための手段なのだと言う感想を覚えました。
映像はとても綺麗。グロはやっぱり注意
ただ、戦争映画の中でもグロさ加減はかなり高いと思います。射殺された死体・毒殺された死体・手足の無い死体etc…
耐性が無い人は見るのはやめた方がいいでしょうし、小さいお子さんやデート等でも視聴も避けた方が良さそうです。
後半ラスト前の展開はちょっときつい
後半ラスト前の休戦が決まった後に、主人公と1人の戦友の「さすがにそれはちょっとやめといてくれないか。。」と言う個人的に辛すぎる展開が2連続で続きます。
しかも涙が出るとかではない本当にきつい辛さ。
感情移入していた自分からすれば、さすがにこの展開は辛すぎました。
戦争にハッピーエンドはなく、戦場のリアルといえばそうなのかもしれませんが、見ながら「え、え、その展開もやっぱりあるの?」と悶絶していましたね。。
そこから続くラストシーンは、更に理不尽さに打ち震える展開に続きます。。
まとめ
総評すると、
反戦映画うんぬん抜きにしても、映像の綺麗さ、ストーリー、俳優の演技。
全てにおいてとても素晴らしすぎる映画でした。
見た後(数時間)は、「カリスマスナイパーが登場したりするヒーロー大活躍な戦争映画」も好きだった自分を恥じる心境の変化もありました。。(そういう映画ももちろん良い映画なんですし今でも好きですが)
戦争映画は名作が多いジャンルではありますが、その中でもトップクラスの作品だと思います。
「戦争って本当に良くないよな。」なんて当たり前の感想を素直に感じさせてくれる良い映画です。
自信を持ってオススメできる作品なので、視聴を迷っている方は是非見てみるのを強くオススメします。